GISTという病気(長文です)

GIST(ジスト)とは消化管間質腫瘍のことです。
10万人に2人程度の発症率で胃ガンを100人とするとジスト患者は1人という希少ガンです。

名前のごとく、消化器と消化器の間にできる腫瘍。
例えば胃の内側の粘膜にできた腫瘍は胃ガンとなりますが、外側にできた腫瘍はジストとなります。

これがやっかいで、症状が出にくいうえに放射線治療の対象外。放射線は効果がないそうで。
お薬もいわゆる抗がん剤は効かなく、現在は飲み薬のみ。

なんでこんな病気の話を書いているのか。

実はうちのおとうがこの病気になりました。
昨年の春の健康診断で胃に異変が見つかり、再検査で病院に行ったところ、ジストと診断されたんです。

この病気に唯一処方される『グリベック』という飲み薬はかなり効果が高い薬だと言うことで、私もおとうもこれを飲んで治すんだ!と疑いもしませんでした。

ところが…
検査を進めていくにつれ…

胃の腫瘍は昨年の夏の時点で13センチと大きく、肝臓への転移も確認されました。

ジストの治療の第一選択はオペです。
ですが、おとうの肝臓には素人の私が見てもいくつも数えられるくらい点々と腫瘍が発症してました。

肝臓の腫瘍が1ヶ所とかなら、胃の原発巣と肝臓の転移の腫瘍を取ればいいけれど、たくさん肝臓に腫瘍があり、オペで取りきるのは不可能であるということ。

胃の原発巣だけ取り除いても、肝臓に残すのであれば意味がない。
加えて、胃の原発巣の場所が悪く、オペをすると食事に支障が出て著しく体力を奪われるとのこと。

そんな理由でオペは適用外。飲み薬のみの治療となりました。

一昨年の健康診断では何の異常もなかったのに、昨年の健康診断でいきなり肝臓にまで転移してた。

知りたくもないのに、調べずにはいられず、ジストについていろいろ調べました。

肝臓への転移がある時点で末期との情報もありました。
吐き気を覚えながらも、検索する手を止めることが出来ませんでした。

先生からは治るということはないけど、進行を少しでも遅らせ、腫瘍が悪さをしないように押さえつけましょうと話がありました。

おとうはこの病気がわかって帰宅した夜『こんな病気になってごめんな』
と謝ってきて…。
謝ることなんかないのに。
私のほうがよっぽどあちこち病気だらけで、謝るなら私の方だ…



それからいろいろありまして。
飲み始めたグリベックはおとうには副作用が強く、間質性肺炎を発症しやむなくグリベックは中止して肺炎の治療にあたりました。

間質性肺炎は命に関わる病でとても怖いもの。
なのにおとうはお仕事を続けてました。
咳発作が出ると本当に辛そうで、毎日ぐったりとする日々が続きました。

治療の甲斐あって、間質性肺炎は良くなりましたがその間に腫瘍は容赦なく成長してました。

そとから見てもわかるくらいお腹が膨れ、夜もぐっすり眠れないようで、夜中に何度も起き上がっては辛そうにしています。

つい先日の夜中、やはり起き上がって背中を痛がって、さすると背中にもぷっくりと腫れてる部分があり、そこの痛みを訴えてきました。

気休めにでもなればと湿布をはり、背中を少し起こして休めるようにしたら少しそのあと眠れたようです。

私は…
おとうの背中をさすりながら涙が止まらなくなっちゃって。

腫瘍が自分のお腹の中にあり、日々成長を続けているのが目で見えるんです。
でも、お薬も飲めずにいます。
手術すらしてもらえません。
痛みもあちこち出てきているでしょう。
病気を知ったあとのおとうは、どうしたの?ってくらい、たまきをかわいがり、ちょっかいを出してます。
あそこへ行こう、ここへ行こうとお休みともなれば家族でお出かけしています。

昨年末は私の両親を連れて、つい先日はおとうのお母さんを連れて旅行にも行きました。

何かに急かされているようにあれもこれもと動いています。

たまきの卒業式のあと、『中学部の卒業式にも出られるかなぁ…』とポツリ。

いろんな事が思い出されてしまい、おとうの前では泣かないって決めてたのに、泣きたいのはおとうのほうだってわかってるから。なのに涙が止まらなかった。

私は…神様なんか信じない。
神様なんかいない。って常々思っていた。

でも、もし神様がいるのなら、聞いてみたい。
なんでおとうなんですか?
なんでたまきのおとうを選んだのですか?


神様がいるのなら、おとうの病気を私にください。
私はあちこちポンコツだから、私が引き受けます。
私はたぶん長生きは出来ない身体だと思うから、その分おとうに生きてほしいんです。

たまきからおとうを取り上げないでください。

お願いします。
お願いします。
お願いします。

願っても願っても、無理なのかな。

あ~。ダメダメダメだ。
ネガティブになってしまう。

おとうね、すごいんですよ。

こんな状況でも弱音を吐かない。
自分の状況を静かに受け入れてる。
でもそれは私の知らないところでものすごい葛藤や不安と戦っているんだと思う。

なのに家にいるときはとても穏やかで、たまきを見る目はいつも微笑んでる。
怖いだろうなぁ。逃げ出したいだろうなぁ。と、思う。

けど、ちゃんと前を見ているおとう。
すごい人です。
ほんとは弱音を吐けたら楽なのかな、とも思うけど、たぶん私を困らせないように、泣かせないようにと頑張ってるんだと思う。
そして自分自身を奮い立たせているんだと思います。

ようやく間質性肺炎の治療も終わり、再びグリベックを再開するか、もしくは新しく認可されたお薬を使うのか、検討に入りました。

今日、CTを撮りに通院のおとうに付いていきたかったけど、私は透析があるので行けませんでした。
背中の膨らみは背中のリンパに転移したものだと、今日先生から話がありました。
胃の腫瘍も相当大きくなってしまったそうです。

おとうは『本当にいよいよかな』と電話の向こうで呟いてました。
なんと返して良いのかわからず、『まだだめ』と。
そんな事しか言えない情けない自分。

覚悟なんかできっこない。
静かなおとうのそばでジタバタする私がいます。

今月一週間ほど入院してお薬を開始してみることになりました。
グリベックか新しいお薬かはまだ決まってないですが、グリベックなら再び間質性肺炎になる可能性もあるし、新しいお薬は毒性が強く、副作用が出る可能性が高い。

いずれにしてもおとうの身体には負担になると思います。

神様。
いますか?
いるならせめてそのお薬を効かせてください。

治してとはもう言いません。
おとうの痛みを軽減して、少しでもたまきと過ごせる時間を増やしてください。



一年間、ここに書こうかやめようかと考えてきました。
けど、頑張ってるおとうのこと、書こうと思いました。

それを知ってもらった上で、たまきとおとうのこと、見てもらえたらなと思いました。

おとうはとても頑張ってます。
私もなんとかがんばります。

どうか皆様もお身体には気をつけて、毎日を大切に楽しい日々を送ってください。

たまき一家、まだまだ楽しみますょ♪

感情に任せて書いてしまいました。
読みにくい点、ご容赦ください。

それから…
実際に私やおとうに会う機会のある方にお願いです。
この話にできたら触れないでください。
私は…かろうじて保っている笑顔がもちそうにありません。

おとうもここに自分の病気が書かれているとは知らないので。。。
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by tamaki-tamaki | 2014-04-04 14:09 | Comments(2)

Commented by まゆみ at 2015-01-19 20:36 x
いきなりのコメントすいません。
主人がGISTになりました、2014.07に分かりました。胃原発の肝転移、転移も無数で切除不可能。胃摘出しております。グリベック服用中です。
ご主人様は今もお変わりなくお元気でいらっしゃるのでしょうか?まだ生後5ヶ月の娘が産まれたばかりで不安と戦ってます。
Commented by tamaki-tamaki at 2015-01-19 22:03
まゆみさま>
ほじめまして。コメントありがとうございます。
ご主人様がジストで胃の摘出されているんですね。肝転移もあるとのこと、ほぼうちの主人と同じです。さぞご心配のことと思います。
胃の摘出もされているのでは、まゆみさんもお食事の支度等、気をつかわれているのでしょうね。
時期を考えると、ご主人様のオペにご自身のご出産と本当に大変だったと思います。まゆみさん自身のお身体も心配です。

主人は間質性肺炎を発症した経緯があるので、現在は通常4錠服用のところ、半分の一日2錠で経過観察中です。
現在はお薬があっているのか、とても経過はよく、元気にお仕事を続けています。
ただ、風邪を引いたりすると以前より体力を奪われがちなので、気をつけるようにしています。

一時は私も明日にでも主人がいなくなってしまうのではという恐怖と闘っていました。
今は体調が良いのでこのままず~っと家族で過ごせるんじゃ?と思うこともしばしば(笑)
ですが、食後にお薬を飲む姿を見ると現実に引き戻されます。
ジストとわかってからは家族で過ごす時間が以前にも増していとおしい時間となりました。

私自身が病気ばかりしているせいもありますが、なってしまったものは嘆いても仕方ないと気持ちを切り替えて毎日を笑顔で過ごすようにしています。

ご主人さまもかわいいお嬢さんのためにもがんばってくれていると思います。どうか、経過が順調で御家族が日々穏やかに幸せなものでありますようにお祈りしています。

いつでもコメントくださいね。
まゆみさんも小さなお嬢さんと御主人の心配と大変だと思いますが、お身体に気をつけてお過ごしくださいませ。